「FULLMOON ARTSHOW」

ただいま個展開催中の神宮前にある「MOMINOKI HOUSE」で満月にARTGYPSY ARTSHOWをおこなった。

ここは1976年創業の自然食レストランの草分け的存在として「裏原宿の父」として地域の人々からも信頼されてるというカリスマシェフ「山田英知郎」さんがオーナーのお店だ。彼の名刺には「地球に遊びに来た料理人」と書かれていて、どこか飄々とした風貌とともに、なんだか素敵な人だなぁという印象を持った。若い頃、世界を料理で渡り歩いていた時には自然派指向ののミュージシャン達にも人気があったようで、店内の写真には日本に来日した際にこのお店に寄っていったという、ロック界の大物達と肩を並べて無邪気に微笑むオーナーの姿があった。店内のピアノで実際に演奏している「スティービー・ワンダー」の写真もあって、彼と同じハコでライブをするんだと思うとなんだか嬉しくなってしまった。今回のアートショーのゲストミュージシャンは「アースコンシャス」のリーダーでもあるカリンバ奏者の「BUN」さん。昨年、岐阜でアートショーをやった時に、偶然彼もライブで来ていて久しぶりの再会を果たした。新橋の「nociw gallery」とも繋がって、度々カリンバ作りのワークショップも開いている。バンドのアースコンシャスとは実は今までで一番多くアートショーでコラボしていて、お互い気心知れた関係でもあるので今回BUNさんのソロも安心してお任せすることができた。色んなおもちゃを駆使して実に素敵に表現していた彼。「流石プロだな」と思いました。奥様の「さと」ちゃんとも初めてお会いできて嬉しかったです。

岩手の花巻からは「やえはた自然農園」の「しょうちゃん+かおり」が見に来てくれた。4年振りになるのかな?二人のオーガナイズでARTGYPSY ARTSHOWをやらせてもらって以来、私達はずっと二人の育てた自然米を買わせていただいている。何種類か食べてきた中で、今は宮沢賢治が栽培をすすめていたという「かおりりくう」というお米が素朴な味で気にいっている。そんな二人も今年の夏にはとうとうカフェのオープンを予定しているそうで、そこでもアートショーをやることが決定になった。今は研究を兼ねて各地の自然食やカフェのお店をチェックして回っているそうなのだが、そんな中「ここは野菜の味が上手い!ベジタリアンじゃなくても上手い!すごい!」と作り手の立場から大絶賛していた。たまたま会場が自然食レストランだったのも本当によかったなと思った。「ぜひここで個展やARTGYPSY ARTSHOWをやって欲しい!」と依頼してくれたマネージャーの「天田」くんに心から感謝している。他にもMOMINOKI HOUSEのことも私のことも一週間前まではまったく知らなかったのに、たて続けに三つの偶然がシンクロして今日ここにやって来ることになったというお客様もいて、そんな出会いが嬉しかった。スタッフでこだわりのクッキーを作って店内でも販売している「花」ちゃんは「この店は本当に一期一会で4割が海外のお客様なんですけど、先日も船で世界を旅しているという外国人の方がふらっと来て、作品を気に入って画集を買って喜んでいかれましたよ~」とのこと。1976年創業ということは1997年~1999年まで私が表参道の路上で道売りしていた頃にも、このお店は今と変わらぬ雰囲気のままここに存在していたんだよなーとしみじみ思うのだった。近い所に居たんだなって。路上時代の自分があってこそ、今の自分がある私にとっては、その頃の自分に「ハロー」と笑いかけるような気分の今回のMOMINOKI HOUSEでの開催だった。2月11日まであともうしばらくやっているので、お近くにお越しの際はぜひ立ち寄ってみてください。

雪の心配もあったなか満月に集まってくれたみなさん、本当にありがとうございました!!