「百貨店」

大阪の阪神百貨店梅田本店での展示会が無事終了しました。お陰様で作品が多くの方々の目に触れる機会となり、感謝しています。

百貨店という空間で作品を展示したのは初めての経験なので、色々と勉強させてもらいました。いやしかし、そこはまるで異次元でした(笑)。
普段はオオカミ犬のDONと小さな山の上に暮らし、山を下りるのはほぼ1日2回の散歩の時だけといった私の生活とは真逆の世界。
百貨店という場所に足を踏み入れたのも実に何十年ぶり。来店している方々が老若男女年齢問わず、みんなお洒落を楽しんでいるのが印象的でした。この貴重な機会を与えてくれたのは「SAMSARA」という絶滅危惧種の動物達を支援するエシカルファッションブランドの「サミー」と「サラ」という幼馴染みの若い2人組。彼女達も普段は東京都内の百貨店でのPOP UPが多いらしく、大阪での開催は初めてとのこと。ちなみにPOP UPというのは期間限定という意味だそうです。とにかく「ジャンルは違えど志が同じ」という世代を越えた新しい仲間に出会えたことは神様からの大きなギフトでした。彼女達の、思いを実際に行動に移している姿は実にカッコ良かったです。

そんな2人に東京から山梨へ寄ってもらい、私と作品を車に乗せてもらって大阪まで運んでもらいました。滞在先でもほとんど一緒で3人寝食を共にしながら百貨店のフロアという場所で1週間も働いていたことを思うと、とてもシュールだったなぁと思います。そんななか、わざわざお越し下さった方々、ふらっと寄って下さった方々とのご縁も、色んなことがシンクロしてつながって、とても興味深い毎日の連続でした。百貨店側から「何かワークショップをしませんか」というお話があり、以前新橋のATOM CS TOWER内にあった常設ギャラリー「nociw gallery」の頃に始まった塗り絵のワークショップをすることになりました。新橋時代は私本人がその場に居ることはなかったのですが、今回売り場の横に設けられた机で真剣に塗り絵をする子供や大人を目にすることができたことは幸せでした。そのつかの間の時間、みなさんのART SPIRITに火が着いているのを確信することができたからです。母と娘がお互いに脇目もふらず、自分の世界に没頭している姿は本当に美しかったです。そして出来上がった親子の色にはどこか共通点があり、調和しているのを発見した時、これは非常にシンプルな分、大きな可能性を秘めているような気がしてワクワクしたのでした。

2Fのエスカレーターから上がってすぐに、目に留まった絵に吸い寄せられましたと言って偶然寄ってくださった方々も多く、これは百貨店ならではのことだなぁと思い嬉しかったです。出会ってくださった皆さんから沢山の元気を頂いたお陰で最後まで無事に過ごすことができました。関西はNOBUYAとARTGYPSY TOURで訪れて以来6年振りの訪問でしたが、6年前に購入したというTシャツをボロボロになるまで着古してくれていた方に会えたり、6年間関西での展示を心待ちにしてくれていた方々もいてくださり、本当に感動でした。NOBUYAもきっと笑いながら私の百貨店珍道中を見守ってくれていただろうと思います。大きなサポートをしてくれた友人達や家族、ファンの方々、絵と出会ってくださった方々に、心から愛と感謝をこめて。

ありがとうございました!