故郷である北海道余市で、久しぶりの個展が開催になる。
8年前の夏、私とNOBUYAは余市で開催されることになった初めての個展とアートショーに胸を躍らせていた。特にNOBUYAの喜びはひとしおで「これでやっと、オレ達がアートで何を表現しているのかを、故郷の人々に観てもらうことができる!」と意気込んでいた。だが、余市の前に開催していた札幌の個展中にNOBUYAは突然旅立ってしまったのだった。悲しみに暮れる間もなく、私は何としても余市の初個展は実現させなければ!と強く願った。「NOBUYAがあれほど楽しみにしていたんだから…」と。そしてその思いを受け止めてくれた周りの人々の助けにより、個展は無事に開催されたのだった。会期中に行われたアートショーの最中に、私はハッキリとNOBUYAの存在を感じることができた。彼は確かに、喜びの中で私達を見守ってくれていたのだ。
あれから8年も経ったなんて信じられない思いだが、着実に時の流れとともに、心は少しづつ平静でいられるようになった。それはDONに支えられて生活を送ることができたお陰でもある。一代目の狼犬nociwが最初に旅立って、それからNOBUYAが旅立って、そして今は二代目のDONも旅立った。私の大切な魂の家族たちはみな、あちら側にいるが、彼らから学んだ大切なことは、こちらの世界を去っても魂は生き続けているということ。ただ、もともといた魂の故郷「いのち」の源に還るだけなのだということ。それは、この肉体としての私が、誕生した物理的な故郷に帰ってきた時の感覚とも、きっとどこか似ているんだろうなぁと思う。
「この広い宇宙の中の、地球という星の、日本という国の、北海道という土地の、余市という町で生まれた私達が、今もこうしているって不思議だよね」とよく、私はNOBUYAに話していたものだが、彼はいつもきまって「その答えはきっと、未来にわかるのさ」と笑っていた。
今回、余市での個展を企画主催して下さっている方も、会場となる農園のオーナーの方も、フライヤーを制作して下さった方も、サポーターとして動いて下さっている方も、みなさまのお陰でこのような運びになり、本当に感謝で胸が一杯です。8月27日が彼の命日なので、お墓参りを終えて個展が開催となります。作品の絵は私達がともに暮らした狼犬の一代目のnociwと二代目のDONがモデル。まるで、家族を連れて久しぶりの里帰りのような気分です。あれから8年が経った故郷の地で、これから新たに、どんなご縁が紡がれていくのかを、心から楽しんでいこうと思います。
NOBUYAのあの、いつもの笑い声が聞こえてきそうです…。







