初夢

2026年度への年越しは静寂の中で過ごした。

断食をして瞑想をして体と心を整えてから、おだやかに制作に没頭した。たまらなく至福の時間だった。そして思ったのだ「あぁ今年は素敵な年になる!」と。3日には書初めをした。書道家の友人に誘われて、すべてを用意してくれるということで、それならばと思いやってみたが、とても気持ちが良く、それこそ「整う」感覚が身にも心にもあり「ここまで深いのか!」と正直驚いた。来年もぜひ、やりたいと思った。

今年の初夢もとても印象的だった。あまりにもリアルすぎたので、目覚めてすぐに屋久島に住む親友の健太にメールをしたほどだった。その夢は、屋久島に「森の宮」という土地があって、そこの話は島の人々は子供の頃から聞いてきたが、行った人の話を聞いたことがないという伝説の場所。そこから一通の手紙が届いて、封をあけてみると「ここで個展をしてください」という招待状だった。そして家にはなぜか、もういないはずのNOBUYAがいて「すごいぞアキコ!」と喜んでいる。そして屋久島に着いて健太の家へ、健太のパートナーの奈央はクジラ調査で南の家へ行っていていない。実際、今がその状態なのでまさに今の時期の設定だった。健太に会うと「あの伝説は本当だったんだ!まさか∀が呼ばれるとはな。じつはオレも行ってみたかったんだよぉ~」とNOBUYAと2人でとてもはしゃいでいる。しかも健太の家はバスになっていて、運転席に健太が座ると、そのまま道路を走り出した。途中でバスが停車してドアが開き、乗ってきたのは4匹の4つ足の動物で、タヌキとキツネの間の子のような姿をしていて、とても人懐っこく、体中にまとわりついてくる。その感触が気持ち良く、DONを思い出した。NOBUYAは「ははははーっ」と大喜び。私は健太に聞いた「彼らに名前はあるの?」「いや、オレは全員タノコと呼んでる。賢い奴らだよ」とのこと。そして、もう一度バスが停まって、次に乗ってきたのは頭だけの蛇が3匹。その頭だけでも30cmほどはある大蛇の頭部で、頭だけなのにまるで胴体がそこにあるかのような優雅な動きをしているのだった。そしてその頭部は美しい緑色のグラデーションで黄金に輝いていた。それらのメンバーで目的地に着くと、森の宮の住人達は喜んで歓迎してくれた。その土地のものはみな、何らかの芸に秀でていて、私は各クリエイターのもとへと案内され紹介されながら、彼らとのご縁に心から感謝を感じ「あ~これで、いよいよ始まるんだなぁ!」と思いながら、真っ青な空を見上げるシーンで目が覚めたのだった。

今年もポツポツ個展の開催が決まってきているが、春分に開催される岩手県の花巻に打ち合わせに行った時、帰りの新幹線の出発まであと少しという時に、ランチをしたカフェで初めてお会いした方がいた。ご夫婦で東京から移住されたらしく、神社の近くの一戸建てに住まわれているという。その神社もランチの前に、ぜひとも私を連れて行きたいと個展の主催者の方が連れていってくれたところだったのだが、その家の神棚にはなんと、狼の頭骨が祀られていたそうなのだ。今でもそのまま祀ってあるので、それを見に来ませんか?と初対面でその時、誘ってくださったのである。たまらなく行きたかったが時間がなかったので、3月に来た際には、ぜひ寄らせてくださいとお願いした。そのご夫婦も個展にいらしてくださるとのことだった。

やはりなにか、あちら側からのメッセージが届いているような気がする。見えない世界と見える世界をいったりきたりしながら互いに交流していけたらなと思う。上野原の山火事の扇山は11月に登ったばかりの山だった。アトリエの窓からはその扇山の稜線がよく見える。今この時も祈りとともに……。

今年もよろしくお願いいたします。