2026年度前半の個展の日々が、ひとまず落ち着いてホッとしている。
横浜、岩手、大阪に次いで富山の南砺市にて開催された個展でも実に沢山のご縁をいただいた。南砺市には「土徳」という、この地域特有の言葉が残されているそうで、ご先祖様がいかに土に慣れ親しみ、土と共に生きてきたかを物語る言葉として、主催者の方が尊敬の念をこめて話してくれたとき、私も深く感銘を受け、なんて素敵な土地なのだろうと思い、富山初の開催地がここ、南砺市であったことに喜びを感じた。そしてこの地は版画家の「棟方志功」が戦時中の疎開地として家族と共に、ひととき暮らした場所でもあったことを初めて知り、彼が住んでいた家が記念館となっている場所を訪れることもできた。当時、日本の民芸運動に携わっていた錚々たる方々と一緒に写っている写真や手紙、彼らの作品なども一緒に展示されていてたいへん興味深く、土徳と民芸というつながりが、人々の生活に息づいていたことに想像力をかきたてられた。
このあとは北海道余市へ母の介護に帰省しながら、実家で作品の創作に取りかかろうと思っている。昨年の11月以来となる母との再会。昨年8月の、8年振りだった余市個展前夜の骨折から、手術入院をして11月に退院するも、12日後に感染症で再手術再入院…と様々な試練を乗り越え、今年の2月に無事退院し、今はだいぶ元気になっているようだ。毎日お世話をしに来てくれている妹に代わって、しばらくの間、母とともに寝食をともにし、また色々と勉強させて貰うことになるだろう。
南砺市の個展会場は合掌造りのゲストハウスだったのだが、その宿に連泊されている80代の女性がいた。その方はアーティストで「着物サンバ千恵子」さんといって、着物をリメイクした洋服を創作して世界中でファッションショーをされているそうで、今もバリバリの現役だった。ひとりで車を運転してきたとのことで「もう足がパンパンよ~」と、豪快に笑っている姿が実に素敵だった。そして、つい先日は毎年3月に個展を開催してくださる、アサバアートスクエアへ行って、大好きな人達に久々に再会できたのだが、ここの大ママ、キャンディ先生こと「浅葉和子」さんも同じく80代だが、ますます美しく輝かれていて、ハグするだけで幸せを感じた。発売された本「魔法のアトリエ」も購入。「大好きな∀KIKOちゃんへ」とサインが書かれていて感動。私が心からリスペクトする人のひとりだ。そして、私の母「和子」も同じ80代。母も「己の生き様」という、彼女のありのままの姿そのもので、私にインスピレーションを与え続けてくれている先生だ。それぞれの生き様がみんな本当にカッコよくて、そんな大先輩方から影響を受けて、日々成長していきたいなと思う今日このごろ。今回の帰省も、母と向き合いながら、実は自分自身と向き合う時間になるのだろうなぁ…と思っている。
私が暮らす、ちいさなちいさなお山「ねもっちゃん」の土の上で、裸足になって手をあわせた。「ありがとう~!」






