新たな年が始まった。
2月11日の満月から26日の新月まで「nociw gallery」のある新橋ATOM CS TOWER 8Fの「WHITE GALLERY」にて
新作個展を行うための制作に没頭している。腱鞘炎によりしばらく手首を痛めていたので、それが癒えて再び描けることに感謝しながら久々に集中できることに喜びを覚える。やっぱり私は絵を描いてる時が一番楽しい。昨年引っ越しをして、今のアトリエで本格的に制作できるのは初めてのこと。窓から見える、頭の天辺だけ顔を出した富士山の表情を毎日眺めながらこの幸せをかみしめている。「再び描けてよかった」と。
気がつけば、今年で絵描き人生20年を迎える自分がいた。夢中で描き続けて、あっという間に月日が経ってしまったという感じだ。10年を迎えた時は別に何とも思わなかったのだが、20年となると何となくひとつの節目のような気がしてくるから不思議なものである。ある朝目覚めた時、「寝ている場合ではない!」という大きな声に起こされて、そのまま「そうだな」と素直に思い、絵を持って東京の表参道の路上で世界へ向けて初めて産声を上げてから今日に至るまで、振り返ればどれだけ多くの方々に支えられ助けられてきたことか。本当に感謝し続けてきた20年だった。
昨年末にはアーティストだった友人が旅立ち、今年の元旦にはNOBUYAの恩師が旅立った。だからなおさらなのか今回の自分達の限られた「生」というものを、この頃よく話し合う。でも私達は今までも、そしてこれからもきっと変わることはないだろう。私達には私達にできることを、ただ精一杯やり続けるだけだ。自分達の背中を地球の子供達に見せていくだけ。その時がいつ終わっても悔いのないような、そんな生き方をしていきたい。
ARTGYPSYが掲げた「SUPER PEACE」三部作もいよいよ今年で締めを迎える。「FANTASY」「MEMORY」と続いてきて今年のテーマは「REAL」だ。これはNOBUYAがどうしても、こうした三部完結編みたいなのをやってみたかったからなのだが。そんな少年のようなNOBUYAとも付き合って35年目になろうとしている。これが自分達にとっては一番信じられないことかもしれない。(笑)ともかく、そんな私達のリアルを2017年は表現していこうと思う。愛する我らが獣の息子。オオカミ犬の「DON」とともに…。
ありがとう。今年もどうぞよろしく。